ままゼロブログ

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【ママ友図鑑年末特別編】丁寧な暮らしをするママ友~「#ていねいな暮らし」はうざいのか?〜【その4】

ママ友図鑑は「そういうママ友が私に実在したらこんなアイデンティティである」という妄想をひたすら事細かなディテールに落とし込んで紹介していく私イチ個人の思考遊びです。

年末年始特別編では世相反映みたいな遊びをしてきました。

前回、思いあまって長文を書いてしまい、読んで感想いただいた方には大変ありがたく、恥ずかしくもあり、もはや逃げ出したい気持ちでいっぱいです。そもそももう年始ですらないので去年のこと振り返るマインドがわたし自身めちゃんこ下がってきちゃってて持続するのが大変だからもうとっとと終わらせましょう。

 前回
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本日も退屈な方だけおつきあいください。

 

file060丁寧な暮らしをするママ友

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プロファイリングはインスタをご参照ください。

https://www.instagram.com/p/B78f2hvlD_6/

丁寧な暮らしをするママ友の平日ルーティン

 ていねいな暮らしをするママ友の朝は早い。朝はインスタントラーメンの仕込みから。昨日天日干しにした手打ち麺を凍らせてあるので朝から揚げる。これで1週間分の昼ごはん。スープはフードプロセッサーで5種類の味を粉末化。具材はフリーズドライ。このレシピを考案するのに5年かかった。今ではママ友へのお持たせにも好評だ。

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朝は掃除が終わってから洗濯。今日はクエン酸を切らしているので洗濯機をまわしている間に精製も行う。クエン酸酸素塩を有機溶媒中において不均化させてクエン酸とクエン酸塩にして精製する。この方法だと、クエン酸カルシウムを経由する方法のように副原料から多量の硫酸カルシウム廃棄物が生成されるようなこともなく環境に優しいし、水素カルシウムを経由する方法よりも時間がかからない。市販のクエン酸は精製方法がわからないから使わない。(1997-040604号 クエン酸の精製方法 - astamuseより )

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参照 https://www.agec.co.jp/product/selemion/labscaletests.html

 

昼ごはんを片付けて一息ついたら、ようやく自分の時間。趣味のPCの組み立てに興じる。昔ながらの自作がこだわり。既製品に頼るのが早いけど、細部にまでオリジナルにこだわりたいからパーツから買い集める。昔は秋葉原にも足繁く通ったけれど、今はもっぱらネット販売で用立てます。組み立てるときは素早くていねいに正確に。出来上がったPCはminnneで販売。

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ハンドメイドショップだからminnneでも販売できる(できない)

 

子どもたちが学校から帰ってきたら一緒にブレーンストーミング。子どもたちの1ヶ月のスコープを定義づけるために、やりたいこと、やれること、成果を自由に言い合って、タスクをtodoに落とし込む。1週間おきにKPIを確認していねいにPDCAサイクルをまわしていきています。でも成果物は大抵子どもたちの笑顔。スコープはいかに「心を豊かに過ごすか」です。

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次に欲しいswitchのソフト言ってるだけでは


 本編ここまで。ツッコミ不在のままぶっちぎります。

 

丁寧な暮らしをめぐる近年の論調

「丁寧な暮らし」に関するネット論調はここ3年くらいで激しくトレンドが入れ替わる状況にありました。およそこんな感じです。

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「丁寧な暮らし」検索ボリュームの遷移

どの時点から「丁寧な暮らし」を知っていたかで今回のプロファイリングを読んだ印象が分かれるところだと思います。いや、概ね「バカにした」風刺と思われたかもしれないですね。野暮ですが丁寧な暮らし風刺については以下に詳細を解説させてください。

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シンプルライフ勢ポジショニングマップ

 

丁寧な暮らしをする餓鬼(ガッキー)が好きすぎる件 

「丁寧な暮らし」を「うざい」という批判論調には2種類あると思います。1つは「そんなことしている時間的な余裕がない」「金持ちの道楽か」「そんなにちゃんと家事できない」などといった「豊かさ」コンプレックス。2つ目は「無理してやっている」「がんばってセルフプロデュースしてる」「インスタ映えねらいのいいね!乞食」などと嘲笑する偽装問題です。

そのどちらをも蹴散らしていったのが「ガッキー」の登場でした。

2019年9月に突如現れたイラスト垢「丁寧な暮らしをする餓鬼」こと「ガッキー」は、昔絵巻に描かれた「餓鬼」を模したキャラクターが「丁寧な暮らし」をする様子をイラストで紹介していく大人気Twitterアカウントですツイートでガッキー本人もつぶやいていたのですが、もともとこのイラストは「丁寧な暮らし」に対する風刺絵だったそうです。それが今や、ガッキーの暮らしぶりに感化されて真似する人も出るほどのポジティブキャンペーンになっています。こういう展開すごく好きなんですよね、私。

 

飢えてまで「丁寧な暮らし」にこだわる(いいね乞食の揶揄という説も有り)

という風刺だったハズが、その丁寧な暮らしに勤しむ「ひたむきさ」にみんなが感化されてしまった逆転現象です。

実は「丁寧な暮らし」の源流には「スローライフ」思想があるので、その本質的な価値観を再認識させてくれる格好になってしまったのだと思われます。 

 

「スローライフ」は当初、失われた10年と言われた不景気の最中、生産性を重視する資本主義や経済至上主義へのアンチテーゼとして生まれたムーブメントです。それが近年、シンプルライフやミニマリストの流行とともにニーズが高まり、お洒落でスタイリッシュなイメージなどの"みてくれ(ガワ)"だけが取り沙汰されすぎたせいで、発端の精神は忘れ去られてしまっている気がします。

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「スローライフ」と「丁寧な暮らし」検索ボリュームの遷移と連動性

 

つまり、スローライフサイドは当初から「経済的豊かさや生産性、流行に囚われず、自らの心を豊かにすることを優先させた生活を目指そう」と言ってきたのに、批判する側はそれを知ってか知らずか「私には経済的余裕がないから無理」「仕事が忙しくてそんなちゃんとしてるヒマはない」「センスや家事力がない」と一方的にコンプレックス抱いて本末転倒な反感を理由に騒ぎたててきたわけです。本来は負け組スタイルを提唱したのがスローライフ側だったはず。

それが忘れ去られて今や、経済的豊かな人や生活に余裕がある人の道楽みたいになってきているのです。

するとガッキーは「餓鬼」という経済的豊かさや生産性からほど遠いキャラクターでそれを表現してその反感を超越してしまったんですね。結果的に、みんなが批判したかったのはライフスタイルそのものではなく、丁寧な暮らしができる「環境やスキルの豊かな誰か」だった事実を明らかにしてしまいました。意図せず「丁寧な暮らし」批判をも風刺してしまったわけです。

この高次元な風刺スタイルを真似て、私も今回「丁寧な暮らし」の「丁寧な」内容を逆に経済的豊かさや生産性があるよう誇張して風刺しました。どの部分で引っ掛かったかによって読んだ方の「ていねいな暮らし」への不信感がどこにあるのか明らかになったのではないかと思います。

 本家のガッキーも割となんでもできるようですね

 

 #ていねいな暮らし 偽装問題

もう1つの批判の切り口として、「自己陶酔してればいいのにインスタ映え狙ったりわざわざ丁寧にしている」→「全然自然体じゃない」ことへの嫌悪感もあるようです。そうやって憧れさせることで、何かを買わせたり、一般人に憧れを煽って背伸びをさせたりする弊害を危惧しているのかもしれません。

YouTuberママでも言及しましたが、インターネットでは「リアリティ」が最重要視されるので、裏を返せば「偽装」や「捏造」「やらせ」には厳しい目が向けられます。その論調を象徴するように2019年はステマ論争が白熱しました。

2019年ステマ論争を遡るトピックスまとめ 

news.yahoo.co.jp この騒動でメンタンタンドンという言葉を覚えた

japanese.engadget.com これは吉本騒動も絡んでてちょっとわかりにくかった

b.hatena.ne.jp みんなやっぱりはあちゅう大好きかよ

note.com 年初にあった、商用漫画をPR表記なしでツイートして最後に宣伝入れるのどうなのか議論

 

でもなんでインターネット民はそんなに「やらせ」に厳しいんでしょうね?リアリティを盲信するあまり、裏側にある「真実」を暴いて偽装を糾弾すること自体をコンテンツ化する「嘘松エンタメ」が近年激化してるようにも思えます。実害があるかどうかに関わらずです。

 

たとえば、「#ていねいな暮らし」に関して言えば、たとえそれが「映え」狙いの偽装だったとしても、結果的に丁寧には暮らしているんだからどっちだって良いじゃないか?!誰かそれで損とかしたのか?

 

インターネットはもともと偽装とセルフプロデュースの作り出した仮想現実じゃないんでしょうか。そこにリアリズムを追求して断罪したがるネット民の執念が私にはよくわからんのですよ。批判は抜きにしてわかる人いたら教えて。(もともと私がリアルをコンテンツ化することに抵抗が強いせいもあるかもしれません。)

 

もしかしたらこれはインターネットがもう仮想現実ではなく、リアル社会と完全イコールな世界線になり始めている兆候なのかもしれません。好きか嫌いかにかかわらず。

 

でも実害のない「リアリズム」偽装を追求する件に関しては、突き詰めるとただ個人の興味本位で、好奇心や断罪欲を満足させるために嘘を糾弾して喜んでいるだけじゃないかと思うのです。それを「正義」偽装するのこそ嘘松でリアリズムに欠くからやめた方がいいんじゃないでしょうか。

そういう意味でも、ありえない「丁寧な暮らし」を誇張して反「リアリズム」を風刺してみました。あーあ。またこれ誰かに怒られちゃうやつじゃんね。私もそろそろリアルエッセイ漫画とか書いてた方がいいのかな。 

 

おわります 

クラタさん中の人は仕事で長いこと広告やってきた人なのでステマについては色々思うところのある年でした。雑感としては2020年を境にステマ表記ガイドラインが各社で厳密化されていくんだろうなと予想しております。

広告表記の不正グレーゾーンって処罰されるよりも信用問題をリスクに是正されていくものなのですよね。アナ雪の一件があってからもうあんな危ない橋渡ろうと思う広告屋もそうそういないだろうし、法規制なんかされなくても「空気読んで」はっきり潮目が変わったように思います。広告運用する上で最大のリスクは「信用の失墜」だから、実際に処罰されるかどうかはあまり重要ではないのです。

 

だからもし、あなたが名前と信用で仕事とってるタイプのブロガーさんならば、自己防衛と書き手バリュー上げるために景表法遵守をマスターしとくのもいいかもしれませんね。でも影響力の少ない個人アフィンガーならばリスクはないに等しいので好き勝手に書いててもいいと思います。知らんけど。

(クラタさんは記事広告はやりません。)

 

最後「丁寧な暮らし」からかなり脱線してしまったので、次回全体のまとめにかえましてセルフプロデュースについてもっと掘り下げてみたいと思います。

 

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