ママ友図鑑は、「そういうママ友が実在したらこんなアイデンティティである」という妄想をひたすら事細かなディテールに落とし込んで紹介していく私イチ個人の思考遊びです。
毎年年末にやっていた「1年を振り返る特別編ママ友図鑑」というのを今年もやろうと思います。ママ友図鑑はちょうど1年前に一旦完結しましたが、この特別編は5年くらい続けていないと面白くならなそうな遊びなので一応今年もやりたいと思います。まだ3年目なので志半ばなのです。
昨年までの特別編
www.mamazero.com 残り2つはのちほど貼ります
すでにちょっと内容が懐かしい気がします。世相というか、例年盛り上がったフェミ論争をうっすら反映してきているような。その当時にネットで騒がれていた「〇〇ママ」という呼称からそれぞれ妄想しているので当然の帰結なんでしょうけど。
もともとそういう風刺意図は全然なく、単純に「私の細かすぎる妄想擬人化をリアルでは聞いてくれる友だち誰もいないからネットで披露する」ためだけの遊びでして。プラスα、将来の自分が読み返した時に「あーその頃そういうこと考えてたのかー!!」って懐かしがれたら楽しいかな、というねらいで世相を反映をしています。
読んでくれている方々はそれぞれの楽しみ方があるので自由に読み解いて楽しんでくれたら私も嬉しい。でも私は私の理由で書いてて楽しいからそれがあればこそのwinwinじゃないですか。ブログのおもしろさってたぶんそういうところにあるんですよね。昨年は色々あって書くのが楽しくなくなってやめてしまったので、今年は自分を楽しませることを忘れずに忖度なしで好き勝手書きたいと思います!
file057 令和ママ
はじめに
トップバッターは今年を代表するダイレクトなコレ。
今年新年号「令和」を迎えた時期にウーマンエキサイトで「令和ママ川柳」というのを募集していて、「新しい時代のママ像」なる「令和ママ」を提言していたのですが、その人が実在したらどんなママ友なのか擬人化してみたくなりました。
https://woman.excite.co.jp/reiwamama/#aboutreiwamama ←詳しく見たい方はこちらから見てね
はてなブログでおなじみのちょっ子さんがイラストを担当されていたので知りました。(ついでに私も川柳を応募したのですが、何回投稿してもなぜか全員がノミネートされるハズの画面にすら載らずに玉砕し、しばらくの間やさぐれていました…)
擬人化にあたって、ヒントになりそうなのはこの辺りの設定です。
ちょっ子さんのイメージをそのまま踏襲するかぶち壊すか悩むところですが、デザインはインスパイアリスペクトデフォルメしつつ、ウーマンエキサイト企画それ自体には毒づきながら(ノミネートされなかった恨みを込めつつ)妄想していきたいと思います。遊びだからね。
脈絡ないけど、私が今年気になった専業主婦論争はこのあたり
togetter.com 政府の閣議で言及された「働く女性」なる仮想敵が物議に
兼業夫婦問題はこのあたりが印象に残っています
togetter.com いわゆるカネカ問題
プロファイル
飾らない、気取らない、頼り上手なママ友。自己中発言でもネガティブなグチでも100%ポジティブ表現に変換できるその語彙力により多くのママたちから共感と信頼を寄せられるコミュ強属性。
誰にでも挨拶するけどどの派閥にも属さないフリーライダー。自分の弱みを曝け出す事で人を安心させて警戒心を抱かせない。たぶん「ごめんね」と「ありがとう」の使い分けと間の取り方が絶妙にうまいんだ。OPNEマインドってコミュ力最強じゃないとムリゲーね!
「大丈夫大丈夫よー!⭐︎」とか言いながら「本当に大丈夫なの?」って聞くと「実はさー」って全然大丈夫じゃない事をしばしば言う人。それなのに、いつもうまいこと誰かに助け舟を出してもらえてるのは、人に依存する配分とタイミングを絶対に間違わないから。あと困ってそうなママ友に普段から声かけしておく気遣い(根回し)も忘れない。OPNEリソースって要するに世渡り上手のことじゃね?
両親の海外在住が長かったためか、家事育児は女が負担すべきという既存概念が一切ない。在宅ワーカーで共働きで夫が優しくてまめで家事上手。本人は家事嫌いで大雑把。趣味はバイクツーリングとSNS(TwitterとInstagram)で、家事育児を夫や祖父母に任せて1人旅に行く事もしばしば。家族でキャンプに行くために家事を代行に任せる事もしばしば。OPENアップって、金があって自己肯定感の塊だからできる所業だよね!
つーか結局、どれもこれも経済的資本か文化的資本が必要って話になってるけどこれダイジョーブなのか!?(大丈夫大丈夫よー!⭐︎)
ママ友自慢
インスタとツイッターでのSNS友が全国世界各地にいてコミュニティの広さに驚かされる。情報のリソースがほとんどSNS由来なのになぜかそれを「友だちから聞いたんだけど」とわざわざ言ってくるところが毎回かわいい。おしゃべりする時あまり家族の話はしてこないのに、家族の時間をすごく大事にしているんだなって感じがビシバシ伝わります。(家族の時間が大事という既存概念には囚われ続けてしまっているんだなって…)
まとめます
「令和ママ」って、たぶん新しい時代の母親像を提唱したかった企画のように思うんだけど、読者投稿から作られたそれは現状打破の意向が詰め込まれた「これまでの既存概念を否定しただけの何か」になってしまっているんですよね。
その設定を実現させようとすると、両親が北欧思想で娘育てて夫も家事が得意で在宅ワーカーという陳腐な設定しか思い浮かばなかった私です。これではただの「平成に恵まれた環境だった理想型母親像」です。こういうところがまだまだ「家事育児は女が負担すべき」既存概念に縛られてるんだろーね私も!
実際、女自身がその呪縛から逃れられないのも根本事由の気がするんだけど。どんなバリキャリ女も家帰って味噌汁作ってる母ちゃん待ってたら幸せ感じちゃうのが日本人なのよね。
昭和は専業主婦こそが女の幸せよって時代で、平成は家族も仕事も全部を持った女が勝ち組って時代だったように思うんですが、でも全部持ってる女は結局とても窮屈で不自由だし、みんながそれ追求したら不幸になるよね、という現実問題に直面しているのが今、令和時代の始まりなのです。
昭和を代表するママ像
平成を代表するママ像
www.mamazero.com この人が炎上したのも「ムリがある」反発の一端だと思うんだ
じゃあ本当の「母性からの解放」とは一体なんなのか?そしてその先にある新しい幸福論とは何なのか?情報過多のなか誰もが自分だけの「人生のロールモデル」を探し求めてジタバタもがいている気がします。
「オンリーワンな幸福モデル」なんてのを独自に生み出す創造性や環境でさえ、誰しもに恵まれたものではないことにもうみんな気づき始めている。それなのに、気がつけばいつも誰かと比べてしまって心から幸福感を得られないジレンマ。
togetter.com とあるアラ子さんの漫画「あなたよりちょっとマシな私でいたい。」に現代女性の持つ心のヒダがうまいこと全て表現されていると思いました。興味ある人は読んでみてね
もしかすると令和には、「家族の時間が一番大事」神話からも解放された単身世帯が、地域・血縁・属性を超えた新コミュニティを形成する価値観の方がもっとずっと現実的で流行るかもしれないですよね。発展したSNSのつながりインフラがその下地となりそうです。女の幸福論もそれに伴い、結婚や「ママであること」を軸にしないロールモデルが続々と生まれるかもしれません。
そういう時代になった時、家族間の役割だけに特化せずに、多様な「パパ・ママじゃない」人と相互扶助の関係を築きながらOPEN子育てするのが真の「令和ママ」なんじゃないかな、と思うわけです。その覚悟あんのか、と私はウーマンエキサイトに問いたい。
参考文献
最後かなり見当違いな八つ当たりをしましたがウーマンエキサイトのことはもう別に恨んでいません。恨んでませんから!!!
そんなわけで次回は新時代のSNSつながり先導者、ママYoutuberを紹介します。
つづきます!
ママ友図鑑はインスタでまとめ読みできます。
www.instagram.com この人も「平成ママ」っぽい