ままゼロブログ

人生に退屈しているときにたまに書いている趣味のブログです。

マウンティング判定を取られそうな時の正しいかわし型

自分では全くその気がなく言っただけのことでも、相手からは「マウンティングされた」と受け止められているので、普段からちょっとの発言にも気を抜けない、などと苦にして生きている人々が全国で56人くらいおられるようです。

 

ああ、ややこしい。もっとわかりやすく言えないものかしら。

 

つまり。

相手が「見下された」と気分を害するような言い方をうっかりしてしまっていないか、もししてしまったらどうしましょう、という気遣いの世界の話のようです。

 

非常にめんどうくさい世界ですね。もうちょっと軽やかに生きられないもんですかね(はっきり言っちゃったね!?)

togech.jp

 

でも、まあ、なんとなくはわかりました。

 

今回は「マウンティングされた」と判定してる人の心の中で何が起こっているのかをわかりやすく解説しつつ、そのあとどうフォローしてかわしていくかについて考えていきたいと思います。

 

「マウンティング」判定している人の心の中で起こっていること

これまで、私はムダにマウンティングというものについての考察を深めてきました。

詳しくはこちらに

www.mamazero.com 興味ない方は読まなくても差し支えありません

 

ここで説明した内容に、「マウンティング」されても初見ではまだ「ただのいち意見を述べられた状態」にすぎず、「あなたはそうなんですね」と受け流せば「マウンティング」されたことにならないはずだという仮説がありました。

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では、なぜ相手の受け取り方次第で「マウンティング」判定されてしまうのか?と考えたすえに、それは「比較する心」というフィルターを通しているせいではないかという仮説に至りました。

 

比較する心についてはこちらで詳しく書きました。読まなくても差し支えありません。

 

この比較フィルターを通して濾過されたコンプレックスによって、「マウンティング」と判定されているようなのです。

わかりやすく図解してみましょう。

 

ちょっとあからさまな例で申し訳ないのですが、このシリーズを楽しみにしてくれている読者様のお一人に東大卒のとなりのとろろさん(id:tonarino_tororo_desu)という方がおられますので一役かってもらいますね。

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 このコンプレックスフィルター以降の心の動きをより詳しく知ることで、それをかわす方法も考案できるのではないか?と私は考えました。

 

以下より、マウンティング判定に繋がる「コンプレックス」からの認知パターン3つを、より詳しく考察してみます。

マウントられポジション1「疑念」

ただの憶測ですが、東大卒の方々はリアル社会の中で「いつどのタイミングで大学の話を出したらいいか?」という謎の駆け引きをしながら生きてきたのではないでしょうか。それは、世間の目が「東大卒」に対してうがった視線を持ち合わせているせいに他なりません。

うがった視線=「疑念」はおそらく、コンプレックスフィルターを通して、「これまで何度も見下されてきた」過去が想起され、感情がこじれることから派生します。

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前を向いて生きていくために人はいつまでも「劣等感」に苛まれているわけにはいかないのです。だから一度でも挫折感を味わったことのある人間は、その気持ちを反骨精神に変え、アイデンティティの肥やしにして生きています。そのクセで、「見下されそう」な時には咄嗟に予防線を張ってしまうのです。それが「マウンティング」判定につながります。

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自尊心を守るために「マウントられ」ポジに入る

実はこれはお相手の自己防衛本能なのです。こちらは優位性を見せつけて「勝つ」気などサラサラなくとも、お相手は「バカにされてる」「やばい」「貶められる」と勝手に予期して焦って武装しています。傷つく前に「人間性では負けていない」と対抗するために、「マウンティング」判定をすることで相手の性格が悪いということにしておきたいのです。これは学歴以外での分野でもよく起こる現象だと思います。

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和製英語使うとマウンティング判定されがちなやつ

これをかわすには、「過去に貶されてきた相手の心の傷」に寄り添うのがもっとも有効だと思われます。こちらに悪気がなくても、思い切って、配慮が足りなかった件を素直に謝ってみましょう。そうして、傷つける気も自慢してあなたのプライドをへし折る気もサラサラないことを明確に伝えましょう。(ただし言葉をよくよく選んでくださいね)

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「時々、職業病でデーブスペクターみたいになっちゃうの」

マウントられポジション2「卑屈」

またもや勝手な思い込みで恐縮ですが、東大卒の方はリアル社会で「仲良くなっていく中で大学時代の話をどうやってしていくか?」という気遣いをされて生きてきたのではないかと想像します。それは相手がなんらかの引け目を感じてしまうことで、それまでの関係性や感情が変容してしまうことを恐れているからです。

これもやはり、コンプレックスフィルターを通った段階で「高卒の私は惨め」「自分の大学名は恥ずかしくて言いたくない」などの「自己卑下」を感じさせてしまうせいに他なりません。 

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「自己卑下」が強まると「マウンティング」されたくなる

「自己卑下」は人の心に「卑屈」を引き起こします。

どんな人間にとっても、「自分の方が相手よりずっとダメだ、劣るのだ」などと改めて再認識することはとても辛い作業なのです。普段から自己評価が低い人ほど、耐性ができて、咄嗟に退避する能力の方が優れてきてしまいます。

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「逃げる」理由を自分以外に求めたくなる

つまり「卑屈」がマウンティング判定してしまうのも、やはり自己防衛のためなのです。自分のプライドがこれ以上傷つけられないように「バカにされている」「上から目線だ」などの被害者意識を持つことで、「自分が劣っている」以外の逃げる理由がほしいだけなのです。これは学歴のような実際の優劣には関係なく、相手がただ一方的に「卑屈」になっている全ての事象にも生じえます。

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自分を下げていくことでマウントられポジに入る

この場合のお相手はただみじめな自分から目を背けたいだけなのです。だからそんな必要がないことを瞬時にわかってもらえればそれでOK。「優劣を再認識させることはしない」点をはっきり表明しながらお相手の「不安感」を紛らわしてあげることが先決です。例えば、思いきり斜め上にすっとぼけて気をそらしたスキに、違う話にすり変えてしまうことをお勧めします。

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「それよりみのもんたって御法川って本名なの知ってる?」

マウントられポジション3「羨望」

1と2でおよそ説明しきった気がするので最後は補足です。まれに、「いいなあ」という独特な「マウントられポジ」に入る人がいるのでついでに解説しておきたいと思います。

コンプレックスフィルターを通して「すごい」「素晴らしい」「賞賛したい」という「羨望」に変換されたまではよかったが、「羨ましい」という気持ちが強まるあまり、「私だってもっと輝きたいのに」という「嫉妬」からまさかの「マウンティング」判定に行き着いてしまう人がまれにいます。

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羨望が強まると「マウンティング」判定したくなる

せっかく感嘆したのだから「すごいなあ!」「感心します」で留めておけばいいものを、わざわざ次段階の「マウンティング」判定に転じてしまうのはなぜなのでしょうか?

実はこれは自己愛の裏返しです。自分ならもっと上に行けた、自分まだ本気出してないだけ、でも今は下にいる…という「自責の念」から自分を助け出してあげるために、「あなたが優位に立って得意気になってドヤっているはずだ」という別の理由に「悔しさ」を転嫁したいだけなのです。悔しいのは自分が不甲斐ないせいではなく、あなたが自慢気にしているせいだということにしておきたいのです。やはりこれも自己防衛の一種なのだと思います。

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一方的に持ち上げて「マウントられ」ポジに入る

「どやっているはずだ」などと言われて心外かもしれませんが、ひとまず落ち着いてください。ここで対抗心を燃やしてしまっては「マウントられポジ」のまま一方的にマウンティング判定を取られまくりますよ?まずは相手と同じ境遇だった頃の自分を思い起こして、共感してみましょう。お相手は一瞬「私と同じなんだな」なんて錯覚してくれます。

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「たまたま運が良かっただけ!」

そして今の自分を取り巻く幸運、こうして2人ここにいる奇跡に感謝しながら全てをうやむやにしましょう!

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「みんなのおかげでこうしていられるの」

おわります

そうは言っても、実際の有識者とおぼしき方々は、これら全てを折り込み済みであえて「マウントポジション」に入って受け流してあげているような気配がします。考察すればするほどそれが最適解な気もしてきました。

 

お相手の自己防衛のために「マウンティング」判定をとられたとして、一体どれほどの不利益があるというのでしょうか。せいぜいその方からの個人的な評価が下がるか、万が一SNSなどで悪口を流布された場合にはそれに同調した一部の方々からの評価が下がる程度でしょう。後の付き合い方や生き様によっていくらでも挽回できるのではないでしょうか。

 

それより、対応を間違えた場合の被害の方がより甚大なような気がします。

 

一番の難点は、一見しただけでは相手がどのポジションからマウントされに入っているのかわからないということです。あるいは、マウンティング判定されているのかすらわからない局面だってありますよね。

「羨望」ポジに見えたから同調して共感したら、実は「コンプレックス」をこじらせていただけだったので「は?なにそれ?褒めるふりしてバカにしてんの?」とか余計に「疑念」を深めてしまったなんてことになりかねません。そこまでこじれると後に挽回するのもいっそう難しくなりそうです。

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まさにこの状態

つまり、現実ではどれか一つの要因ではなく、複合的に起因する場合の方がずっと多いということなのです。そんなきめ細やかな対応でミスするリスクを負うより、おおらかな気持ちで「そんなにたいそうなことじゃないからね」なんてきっぱり流してあげる方が無用な傷つけ合いを避けられるのではないでしょうか。 

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最後はなんだか本末転倒な話になってしまい申し訳ありません。

 

このように、ちょっと「上から目線だなあ」と思われていそうとか不安になった時には、謝罪して話をすり替えながら最後は感謝して終わるのがもっとも良いでしょうというお話でした。長文にお付き合いいただき誠にありがとうございました。

  

 関連作品

www.tonarinotororodesu.tokyo

www.mamazero.com

 

参考にしました

dot.asahi.com 「無意識の優越感」は人を「見下す」ことになるのか?