仲も深まり、そろそろ「友だちになれた」気でいた矢先、不意に「私って友だちいないんだよねー」ってわざわざ言ってくる人いますよね。あれなんなんでしょうか?(私は?ねえ、私は?まだ友だちになれてないの?)
謙遜ですかね?
(あなたは友だちたくさんいてスゴイわね、私なかなかできないのよ、とかか?)
それとも、あなたと友だちになりたい、と暗に言ってるとか?
(「彼氏いないんだよねー」「じゃあオレどう?」って誘導尋問といっしょ?)
いやいやいやいや、実はこの方々は心のシャッターの操作方法が自分でよくわかっていない人々なんです。気がつくと自動で閉まっている。だから正解は
まだまだ友だちになれてない相手に自分の現状をただ自虐的にほざいてるだけ
(「私って友だちできにくい奴なんですよーめんどうくさいけどごめんねテヘヘ」的な自己紹介)
あーーーあーーあーーめんどーくせーーーー!!
こうして心のシャッターが知らず知らずのうちに閉まっていっちゃってる人は、心の中に「ガンコなラーメン屋のオヤジ」が住んでいるとでも思ってやってください。
そのガンコオヤジが勝手にシャッターをガラガラガッシャンしちゃって「お前まだ友だちじゃねーよ!」って門前払いしちゃってるだけなんですよ。
今回はこの「心の中に住む佐野実みたいな奴」がどんな時にシャッターを閉めているかについての解説を少しだけしてみたいと思います。
心のシャッター、閉まってませんか?シャッターの閉まり方
心のシャッター「佐野実」とは?
無意識に他人を遠ざけ、自分の聖域を守ろうとするガチンコなシャッター道を極める匠のこと。ここでは仮に「佐野実」と呼ぶ。
※佐野実師匠のことを特に知らなくても読めます
心のシャッターを閉める男・佐野実(仮名)がシャッターを下ろすのはどんな時でしょうか?さっそく見て行きましょう。
1,見るからに価値観合わなそうなのにいきなりガッて入ってきた時
距離感がおかしい人っていますよね。しかもいかにも価値観が合わなそうなのにいきなり踏み込んできたりしますよね。そういう時に佐野実(仮名)はサッとシャッターを占めて自分の聖域を守ります。
2,これ以上踏み込まれると何かの地雷を踏まれそう
こちらは完全なる自己防衛。自分の秘部に隙を見て鋭くつっこんでくる巧みな話術の人、怖いですよね。いきなり自分の痛いところをつかれて傷つくのが怖いので、佐野実(仮名)もすぐ店じまいです。
3,これ以上入ってこられると、こっちもキャパオーバーです(取材NGの店)
なんかすごくいろんな人が一挙に心の中に入ってきそうな恐ろしい状況。たくさんの人に気を使えるほど器用でないので、自分が恥をかかないためにも気がついたら佐野(仮)が取材拒否の店にしていたパターン。
4,忙しくてタスクも山積みだからそもそもキャパオーバー
最初は調子にのっていろんなところに顔出したり喋ったりしてはみたはものの、いざ、仲良くなる段になったら実生活のタスクだけでキャパオーバーで、気を使うのも疲れてしまうのでいつの間にか閉店していた佐野さん。
5,思ってたより自分が相手に合わせられなかったのがバレると失礼なのでその前にさよなら
愛想よく営業してどんな客にも門戸を開いてみたはものの、食べさせてみたらなんか違うから機嫌が悪くなった佐野(仮)。初回は営業トークして盛り上げたけど2度目になったら「あれ?この人と何を話したらいいかよくわからないよ?」って我にかえって、自分がヘタこいたり相手に失礼になる前に相手をやんわり遠ざけていくパターンです。
6,シャッター閉めたまま営業
とりあえず最初は失礼のないように頑張って営業してたんですよ。でも、次はどうしたらいいかわからないから、シャッター降りちゃって、それでも入ってきてくれた人だけにラーメン出しますよ、的なこじらせた状態になっています。自分からアプローチするのは怖いので相手からシャッター開けて入ってきてほしい、めんどうくさい佐野(仮)さん。
7,これ以上入ってこられると、すごく好きにになっちゃいそう
すごく好きになるほど感情移入する前に、気持ちを制御したいから心が勝手にシャットダウンしてるパターン。好きになりすぎて嫌われるのが怖い、ダメな自分を知られて嫌われるのが怖い、的な乙女心を佐野(仮)もわかってくれています。
8,他にいい人いるんでしょ?私なんて所詮、噛ませ犬だったのよ!近寄らないでっ!
他に仲のいい人がたくさんいそうだが、その時だけなんかたまたま?誰もいなくて場つなぎ的な?そんな感じで私ごときに優しくしてくれていたことがわかった瞬間の失望感。「向こうで仲良くやってるけど私にはやっぱり気づいてもくれない」という疎外感から佐野(仮)がダークサイドに落ちちゃうパターン。(でも自分から行くという発想はない)
9,これ以上仲良くなると相手の地雷を踏みそうで怖い
相手の情報が増えてくると気を遣うことが増えてくるので単純に言ってしんどい。相手は特に「気を遣って」とは言ってこなくても、こっちは宜保愛子並みに後ろに何かが見えちゃう佐野なので親しくなるにつれて逆に会話が無難に薄~くなります。いきなりシャットダウンして嫌われるのも嫌なのでやんわりシャッターが降りていきます。
10,相手のキラキラにやられて自分がすごく疲弊しそう(コンプレックスの問題)
ダメな自分を露呈するのを避けるがためのシャッターガラガラ。相手がとにかくすごすぎて、キラキラ眩しすぎて、それに合わせて自分が背伸びしたり自己嫌悪に陥ったりして疲弊しそう。こんなの本当の自分じゃない。
これが誰か知らない人はここを見ておくれ
おわります
こういった方々はシャッター性能がすこぶるいいので基本的にはそれほど「人見知り」ではありません。初対面や通りすがりの人に対してはきさくでシャッター上がりっぱなし。心の扉の鍵開けっ放し。
でも互いを知って徐々に仲が深まるにつれ、シャッターが勝手に閉まりまくります。相手の気分を害するくらいなら誰とも特別仲良くならないし、はしゃがないし、自分を出さないし、とにかくめんどうくさい。
そういうリスクをとらない人付き合いばかりをしてるから、星野源から「人に気遣いしてくださいって言ってるのと同じことだからそれは失礼」とか言われちゃってんの。
ちっげーんだよ、逆だよ逆!私なんかのために気遣いさせちゃ悪いから、こっちから先にシャッター閉めてるっつーのっ!!!
人付き合いが苦手ではなく、維持するのが苦手という言い回しにグッときました。まさにその通り。この現象をその名前にしたいくらい。コミュ障ならぬコミュ維持障。これ使うかもしれない。
— タイクツ (@taikutu262) 2017年9月28日
↑ 今回の元ネタになってるツイートです。まるまどさんには記事作成にもご協力いただきました。ありがとう!!
もし心に住む佐野実の制御ができずにコミュニケーションを維持するのが困難な人がいたら、ときどき、このブログに遊びに来てくださいね。(コメントとかブコメはいらないよ。気を遣われるのがめんどうくさいからね。)
ここで書いた11,12,17あたり。これらが「わからない」って人が実は多かった。