今週のお題「おうち時間2021」
新しい出会いのあふれる春、まだあまり親しくない人との会話のなか、突如訪れる気まずい沈黙の時間をごまかすのは至難の技ですね。
はじめのうちはぎこちない会話で補い合うフレッシュなやりとりもオツなものですが、2回目、3回目と逢瀬を重ねるうちに、互いに当たり障りのないネタにも尽き、たびたび訪れる会話の切れ目を和やかにやり過ごすにはタモリの「髪切った?」くらいの万能な切り返しが必要です。
タモリの場合
私の場合
「髪切った?」を持たぬ私はとかく「今日は…ちょっと寒いですね」やら「天気がよくて助かりましたね」やら広がらない天気や気候の話をしてさらなる沈黙を呼ぶことが常です。
だから、私もタモリの「髪切った?」みたいなやつがほしい。
どうにかうまく沈黙を紛らす「合いの手」みたいなバリエーションがいくつか欲しい。そこで、今回私は、自粛期間中の暇な時間を使って考えてみることにしましたよ。
気まずい沈黙を「ごまかす」ための間投詞
タモリに学べ「最近どう?」
タモリの「髪切った?」「いい体してるね」にならぶ3種の神器のひとつに「最近どう?」があります。汎用性高そうだからとりあえずこれを真似してみることにした。
タモリの場合
コミュ強の人は「おうち時間、どうすごしてる?」とか「ドラマは何見てる?」とか「いつ見てるの?」だとか巧みに質問を変化させて繰り出しては会話の糸口を見つけて話題を広げるようだ。中学生で履修した基本の疑問文5W1H。はてなブログの今週のお題とか、ビジネス書のトーク術How toとかにも大体そんなんことが書いてある。
5W1H疑問文
Who(誰が) When(いつ)
Where(どこで)What(何を) Why(なぜ)
How(どうやって)(どのくらい)(どのように)
タモリの場合
でもおそらく私がやるとこうなります
私の場合
そんなに都合よく多くの質問は浮かばねえ。
仮に質問できても相手の答えをうまく広げられずによりいっそう沈黙を創出するI'mハイパー虚無クリエイター。
いやいやいや…今回私が考えるのはあくまでもヘタレが会話の切れ目を「ごまかす」方法でした。Let me see...(そうですねえ)やwell...(えーっと)の私的バリエーションをプリーズ。それらは「間投詞」とか「感嘆詞」とか呼ばれるらしい。
「近頃の私、どうしよう」
とりあえず「最近どう?」をそのままま間投詞にしてみました。
「ひこもりか…私は家でどうしようかな」とか「今期のドラマ何を見たら…」だとか。5W1Hをそのまま感嘆詞に置き換えたらバリエーション増えるんでは?奥様が八百屋でよく言う「今日の夕飯何にしようかしら」と同じやつ。
5W1Hの活用型間投詞の例
Who(誰なんだ…) When(一体いつになるのやら…)
Where(どこに行けば…)What(なにをしたらいいのか…) Why(わからない…)
How(どうしよう…)(どうやればいいのか…)(どんな感じになるだろう...)
実は沈黙が続くパターンは相手がこちら側のターンを待っている場合も多くて「あなたの情報をもっと欲しい」サインだったりもしますよね。ヘタレはここを忘れがちなのです。
だから、まずは「最近どう?」のあと何が返ってきてもとりあえずこのあいづちで沈黙をごまかしながらつないで、相手の出方を見るのはどうでしょう。
先人の教え「詳細キボンヌ」
運良くこちらの釣り針に相手が引っかかってくれた場合には、次に頼れるのはいにしへのネットスラング「詳細キボンヌ」です。
質問とかね、もう浮かばないからとりあえず雑に振って相手の話したい情報を言わせる誘導。掘り下げたい内容や詳しく聞きたい箇所を明らかにせず、「どんな感じか想像つかないからもうちょっと情報が欲しい」漠然とした要望を繰り出しつつ、相手の雑談力にすべてを委ねる手です。
でも現実はテレフォンショッキングとちがい相手が情報を持ってなかったり、話したくない内容だったり、最悪は自分に全然興味持ってくれなかったりしてよりいっそう深刻な沈黙を生み出す場合もあります。
そうなったらクイズミリオネアのみのもんたバリにリアクション溜めに入る覚悟だって必要だ。
みのもんたの場合
「実はこれ、黙活です」
こうなったらもう頼れるのは時事ネタです。百合子です。
百合子の場合(都知事です)
なんか昨今では?むしろ?推奨されてるらしいじゃないですか。会話を弾ませないことの方が。それを率先してやってることにしたら?それは?意義のある「沈黙」になりましょう。気まずくない、いや、気まずいとしたってそれが正解。自信を持って黙活したらいい
youtu.be 全然流行ってない気もするけど
たとえ会話が弾まなくても、無言でも、「私はあなたと無言ですごすこの時間も必要なのよ」という自信と信念があれば「黙活」として押し通せるかもしれません。
タモリが生放送中の沈黙でもあれだけ和やかに見せられていたのは「沈黙が続くトーク番組も生放送としてアリだし見てて楽しい」という視聴者側の新認識があったのだと思います。
みのもんたが放送事故ばりの沈黙でクイズミニオネアを盛り上げたのは、あの新しい「ため」リアクションで視聴者を惹きつけられたからでしょう。
いずれも、それら新常識をタモリとみのもんたのキングオブ昼帯2が信念でもって作り上げた賜物です。幸い今は百合子が「黙活」とかいう新常識を広報してくれているから、乗るしかない、このビッグウェーブに。
おわります
いかがでしたか?
今回は、暇なおうち時間を使って「会話中の気まずい沈黙をごまかす」方法を色々と考えてみましたが、私にもどうしたらごまかせるのかぜんぜんいっさいわかりませんでした。
そもそも最近コロナ禍で新しい出会いと会話とかそうそうないし、会話になやむほど話をする相手もいないし、もともと友だち少ないし、今さらそうそう新しいともだちとかできないし!
だからギクシャクでも会話の機会がある方が羨ましい。
変異型の新型コロナが出てきて「マスクしてても会話したら感染る」とか、「一密でも感染る」だとか言われ始めた昨今、会話を控えるのが美徳とされる認識が今後よりいっそうひろまるのならば、無言でも誰かと密に過ごすこと自体が尊いという新常識も浸透してくる可能性があります。そうなるともはやなんでもいいから「沈黙」は有意義、「気まずさ」は演出だし、「ギクシャク」はエンターテイメントです。
2人のぎこちない間柄やその象徴でもある沈黙が、互いの興味関心をよりいっそう惹きつけるのです。しゃべれない時間が2人の仲を深めるのです。会えない時間が愛そだてるのですよ。
おわりまーす
※「おうち時間、何してる?」ははてなブログの今週のお題でした。
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