ままゼロブログ

人生に退屈しているときにたまに書いている趣味のブログです。

取り巻き論1スネ夫がいるから平和が成り立ちボスママは生かされる

この頃スネ夫のことばかり考えています。いや、今に始まったことではなく、私は大分昔からずっと、「平和」というものはスネ夫によって下支えされているのだと考えてきました。

ドラえもん骨川スネ夫

スネ夫は自信家の裏にコンプレックスを抱えた「草食系こじらせ」(原作だけ?)で、自分がチビでケンカも弱い人間だと実は気にしています。(これって原作だけの設定なの?)

www.excite.co.jp

その弱みを帳消しにしてくれるアイデンティティーが「金持ち」「太鼓持ち」なのです。暴力も理屈も秘密道具も駆使せず、スネ夫は「ラジコン」「ゲーム」「マンガ」とそれを与える「優しさ」だけでジャイアンという暴力的支配者に取り入って、日常生活の平安を勝ち得ているのです。なんたる平和的思想ではありませんか。

スネ夫理論スネ夫が世界を平和に導く

このお決まりのセリフはスネ夫役声優として有名な肘付兼太さんが初代ジャイアンを演じた際にアドリブから生まれたそうです。(諸説あり

 

そしてそのスネ夫という太鼓持ちのおかげで、のび太や出木杉君はジャイアンの忠実な下僕になり続けるという屈辱的奴隷制を免れているのですよ。

 

わかりますか?スネ夫の重要性が

 

www.oricon.co.jp 私の世代ではアニメ版「バーバパパ」でもお世話になっています。ご冥福をお祈りします。

 

ところが、このブログをはじめてみて2ヶ月で「ボスママ論」というのを書いた時、私は大いなる自己矛盾にぶちあたりました。

ボスママという生き物はどうやら世の中に恐怖と混乱を招いているようだ、そしてボスママという存在は取り巻きによって初めて「ボスママ」と成るようだ、つまり取り巻きであるスネ夫は平和の象徴などではない、恐怖と混乱の礎なのではあるまいか?と。

 

え!?よく意味がわからないって???

 

順を追って説明しますので暇な人だけついてきてください。

取り巻きがいるから平和が成り立ちボスママは生かされる

1、ボスママは取り巻きによって形成される

以前、「ボスママはなんで発生するのか?」について考えた仮説で

mamazero.hatenablog.com

仮説3「ボスママ」は取り巻きによって発生するのではないか?

というのがありました。これだけ言及せずに置き去りにしていましたが、実は検証自体はしています。事情があってお蔵入りになっていました。下記の表をご参照ください。 

テキトーに作った散布図

 調査の方法:Google検索より「ボスママ」「いいボスママ」「ボスママ 取り巻き」で調べた各30件ずつの「ボスママ」をサンプルとして無作為に抽出、自己調査の10件と合わせて計100件をそれぞれ「良い/悪いボスママ指数」「取り巻きの人数」で各々10段階評価しExcelで散布図を作成したところセーブ前にmacがフリーズしてバックアップあると思って強制終了したけどなくて私の頭もフリーズして心が折れたのでなけなしの記憶力だけを頼りに描いた散布図。

 

ってわかりにくいね!!!

 

いいボスママor悪いボスママはあくまでも発信者の主観なので定かではありませんが、とにかく「悪いと思われてるボスママ」には3人〜5人くらいの「取り巻き」グループがいる人が多かったというのがざっくりとした結果です。(ざっくりしすぎや)逆に「いいボスママ」は身近にいるごく少数の友達と(それさえも取り巻きとは認識されていない)、大勢の人とを分け隔てなく接する人格者が多かった。

ですのでボスママの嫌な感じは「取り巻き」が助長している可能性が高く、警戒すべきボスママは「取り巻き」の認知によって周知されている可能性が高いという傾向があります。

まとめると

嫌なボスママほどグループ取り巻きがついてる、グループ取り巻きがいると「悪いボスママ」認定されやすい

 ということです。

2、スネ夫が取り巻くとジャイアンの存在が「危険」と広く認知される

では、「取り巻き」がいるから悪い「ボスママ」が発生するのでしょうか?

よくよく考えてみると、そうではありません。下図をご覧ください。

スネ夫がいるジャイアンといないジャイアンの比較図

スネ夫がいないジャイアンは、ただの「ぶっとばせかっとばせオレジャイアン」です。ただただ威張っている暴君であり、周囲からは「危険人物」とだけ認識されます。最悪は集団から討伐されてしまう恐れもあります。これはジャイアンが討伐されてはいますが、立場が逆転した「いじめ」に当たります。

これをボスママに置き換えると、「モンスターペアレント」や「トラブルメーカーママ」で、まだ「ボスママ」ではないので嫌われて孤立している人に当たります。場合によっては社会規制から離脱し、よりいっそう問題行動を起こす恐れもあります。

 

一方スネ夫がいるジャイアンは「オーレーはジャイアーン、ガキ大将」です。スネ夫がいるだけで「大将」と認知され、周囲から「影響力を持つ偏った思想の人物」として警戒されます。 口のうまいスネ夫がうまく立ち回ることで討伐されませんし、社会に許容されます。

これを「ボスママ」に置き換えると、「取り巻き」がいることで「影響力のあるボスママ」と認知され、初対面のママからも警戒されるようになります。立ち回りのうまい「取り巻き」がいることでそのキョーレツな個性をカモフラージュでき、社会規範にうまく溶け込むことができるということになるのです。

 

3、スネ夫が「嫌な奴」だからジャイアンの勢力が広がらない

ここからさらにジャイアニズム(偏った思想)がはびこるハズなのですが、スネ夫のイヤミな性格によって、この派閥は広がりを見せません。当人に実力がさほどないのに上に媚びへつらって権力にすがるイヤミな奴は「ごますり」「虎の威を借る狐」と揶揄され批判を浴びるのが世の常です。

つまり「取り巻き」への嫌悪感と「ボスママ」への警戒心から一部の人々が必ず「取り巻き」になることへの拒否感を抱き始めるので「偏った思想」共感の伝播が阻止されるのです。

 

スネ夫がいるジャイアンとスネ夫がいないジャイアンの危機感の差

こうしてジャイアンから受ける迷惑や被害の多くはスネ夫一点に集中することができます。スネ夫は自信家であり、金持ちなのでその被害に潰されることはありません。(鋼のメンタルです)そうでありながら、いやみな性格によってジャイアンに向けられる批判をも分散することができるのです。

 

さらには、スネ夫がジャイアンでさえ時々裏切ったりはむかったりすることで、ジャイアンが時々いいことをしたり、映画では協力的な助っ人として活躍しても、周囲は違和感なく受けいれることができるようになるのです。

まとめ

【社会に有用なスネ夫の条件】

自信家でありながらコンプレックスを抱えている

太鼓持ちで口が上手い

金銭的余裕などの優位性を持ち合わせる

いやみな性格で人を見下すのが大好き

忠誠心がなく自分本位な行動をとる

 

【社会に有用なスネ夫の効用】

有用なスネ夫が発生するとジャイアンが広く認知され警戒されます

有用なスネ夫がいるとジャイアンへの批判が分散されます

有用なスネ夫が「取り巻き」イメージを下げることで他の共鳴者が増えるのを防ぎます

有用なスネ夫がイメージを下げることでジャイアンの勢力拡大を防ぎます

有用なスネ夫が裏切ることでジャイアンの独裁を防ぎます

有用なスネ夫が裏切ることでジャイアンの多様性が担保されます

(かくしてスネ夫が嫌な奴であることによりジャイアンが映画でいいやつになってもみんなに好意的に受け取られます)

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つまり、総合すると社会に有用な「取り巻き」は「ボスママ」を認知させ、警戒を広め、勢力の拡大を阻止する働きがあることがわかります。さらには集団から浮いてしまった「悪いボスママ」に対して社会規範への順応を促し、集中批判を拡散させてくれているのもまた「取り巻き」であるということになります。

 

結論

有用な「取り巻き」が機能すれば悪い「ボスママ」の暴走を防ぐことができる

 

今回の理論によって得られる影響を仮に「スネ夫効果」と呼ぶことにします。

このたびの米大統領選を受け、変わるアメリカ(ジャイアン)に対し日本もより有用な「スネ夫」を目指さねばなりません。と言うより、トランプさんこそがのび太とジャイアンと出木杉くんの間を取り持つための「スネ夫効果」の実行者なのではないでしょうか。金持ちだし自信家だし口が上手いし自分本位っぽいし(最後飛躍したねー)

 

これからは「取り巻き」や「スネ夫」を悪く言うのはやめることにしましょう。彼らの有用性に着目し、世の中の秩序を保つための機能を存分発揮させてやりましょう。そして有用な「取り巻き」の素質がある子どもたちにより良い教育環境を与えてやりましょう!(飛躍しすぎたねー)